津軽湯の沢温泉


津軽湯の沢温泉 「なりや温泉」      
津軽湯の沢温泉の真ん中にある旅館です。今回は贅沢にも宿泊して思いっきりお湯を堪能することができました。ここは硫黄泉の好きな好きな方々に断固お勧めします。お湯の良さは、言葉にできないくらい素晴らしいものがあります。未湯の方は是非、チャレンジしてみてください。

(第一浴場)

源泉名
泉質 :弱食塩泉
     
泉温 :46度C pH 7.0 成分総計 4,719.17mg/kg   28.8リットル/分
:薄緑濁透明 臭い :土類臭 :土類味?      
 
第一浴場は混浴の大きな浴室です。四角い10数人が入れる浴槽に緑濁半透明の湯があふれています。この湯は非常に入り心地の良い湯で、いつまでも浸かっていたい気にさせます。しかし湯が熱めなので、そう浸かりつづけることはできません。湯の感触がなかなかすばらしく肌にすぐに馴染むようです。何でもないような印象を受けますが、なかなか深い味わいを持つ湯だと思います。第二浴場の陰に隠れてますが、良い湯には違いないと思います。

(第二浴場)

源泉名
泉質 :食塩硫化水素泉
     
泉温 :51度C 7.0pH . 成分総計 13,173.81mg/kg    
:緑味/青味白濁 臭い :強硫黄臭 :硫黄味+塩味+刺激味      
(ナトリウム3,920、塩素7,090、ヒドロ炭酸734、H2S 34.05)
第二浴場は浴室に入った途端、鼻に硫黄の臭いがツンときます。小判型の浴槽に光の加減で青味にも緑味にも見える白濁の湯が溢れています。うーんん、いいなあ。第二浴場は第一浴場に比べるとかなり小さいですが、それが幸いして濃密な硫黄臭を楽しむことができます。湯は熱めで十分に成分を感じることができます。宿泊だったので夜・深夜・早朝と3度ほど心行くまで独占したままゆったっり入浴しました。浴槽から溢れ出る湯を背中に感じながらトドになりました。硫黄臭が鼻孔にやさしく、あまりの心地よさにウトウトしてしまいました。このまま、浴室で寝てしまえばどれほど幸せかと思いましたが、ふーっと実家に残してきた家族の顔が浮かびやはり危ないので断念しました。
黒い湯花があるという女性専用のお風呂にも挑戦しました。朝5時でした。女性専用の浴室は思ったよりは広く、5〜6人は入れる広さです。ここにも白濁の硫黄泉が引かれています。浴室が狭いせいか硫黄臭はさらに強く感じます。確かに黒い湯の花も多く見うけられ、こちらの浴槽の湯の方が、湯が滑らかで濃いような感じを受けました。肌触りが違います。飲泉しても微妙に味が違うような気がします。ひょっとして未使用とされていた3本目の源泉?
これは推測ですが、おそらく大浴場に注がれている湯は湯花をとるためネット等で簡易濾過されており、湯花を少なくした後に注がれているのではないでしょうか?女性用のものも簡易濾過されているのでしょうが、大浴場用のものよりゆるめになっているため湯花が多くなり湯の感触が違うのではないかと思います。「なりや」ほどの成分の濃い硫黄泉だとかなりの湯花があるハズで、浴槽にもっと多くの白い粉状のものが沈殿していてもおかしくないですが、女性用には少し見られたものの大浴場はかなり少な目でした。この仮説が当たっているとすると、100%源泉だともっととろりとした更に硫黄臭が濃厚なノックアウト級の温泉かもしれませんね。(1999/08/07/PM6:00)

(久しぶりの再訪)

昨年くらいから泉質が変わってしまったという「なりや」の現状を確認するため恐る恐る訪れてみました。外観は以前と同じような感じです。ただ第一浴場は男女別に別れ男湯は6〜7人入れる広さに仕切られていました。
しかも張られているお湯は薄緑濁透明のものでまるで川渡温泉のような色をしているのです!黒い湯花が少しだけ舞っています。この浴室のお湯は以前とはまったく別物に思えるものです。入浴感も十分にあり入り応えはあるのですが、以前のような強力な食塩泉の姿はありません。現在は2つある源泉をブレンドして使用しているらしいです。
第二浴場は混浴の浴槽のみで女性専用のはお湯が張られていないようです。さっそくお目当ての混浴の浴槽に入ってみます。この浴槽のお湯も変化があり以前のようなクリーミーな白濁のお湯ではなく、緑味白濁のお湯が張られていました。お湯は熱めでキリリと身が引き締まるほどの浴感はありさすがに「なりや」の第二浴場のお湯だけのことはあります。

しかしあの爆発するような硫黄臭+アブラ臭はほとんど感知できません。うーん、これは残念!それとクリームシチューのようなとろりとしたお湯の感じもほとんどなく硬質な感じがします。ここも2つの源泉をブレンドしておりブレンドの比率を第一浴場と変えているだけだと思われます。

しかし久しぶりに訪れてみた「なりや」ですが、昔の強力なお湯の面影があまり残っていなかったのが残念です。しかし現在利用されている源泉が悪いというわけではなく、一級品のお湯であるのは間違いありません。何とか昔のようなお湯に復活して欲しいと強く期待せずにはいられません。(2007/04/28/PM1:00)

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