東鳴子温泉


東鳴子温泉  「馬場温泉」  大人:400円  小:200円  AM10:00-PM8:00
源泉名 
泉質  :ナトリウム炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)<純重曹泉>
泉温 :46.5度C pH 6.7 総成分 1,471.3mg/kg
:黒色透明 臭い :弱硫黄臭 :微甘味    
               
 昔はかなりボロいという印象があった馬場温泉。新築されてあまりたっていないせいか、驚くほどきれいになっています。木の香りがプンプンします。鄙びた雰囲気はありませんが、湯小屋らしい造りにはなっていますので一安心です。浴室はあまり広くはなく、湯船も10人も入ればいっぱいになる大きさです。 

湯は東京や横浜の温泉と同じような黒色透明ですが、湯温は高く熱いです。期待していたほどのぬめり感は感じられませんが、東京の湯とは異なりやはり”濃さ”は感じられます。白い湯の華もあり、ピリリとした重曹泉を味わうことができます。ボディ・ソープ、シャンプー、シャワーも付いており現代的になってしまいましたが、湯上がり後やはり硫黄臭が体に残り鳴子の温泉であることが実感できます。 

(1998/05/02/PM2:30)


「馬場温泉・庭の共同浴場」  

(新しくなった共同浴場)

新しくなってしまった馬場温泉共同浴場に行ってみました。外観は以前とは比べ物にならないくらい立派になりました。内部も青森ヒバの臭いがぷんぷんしています。浴槽も一回り大きくなっているようです。
肝心のお湯は相変わらず熱めでビシっとしたお湯で泡付きもよく鮮度も申し分ありません。外観と内装が変わったもののお湯そのもはまったく変わっておらず豪快に掛け流しになっています。後10年〜20年で年季が入って貫禄の出た馬場温泉になるよう期待しましょう。(2001/08/18/PM4:00)

以前に旅館部にあるお風呂を紹介したことがありますが、今回は庭の中にある共同浴場の方です。藤田さんが絶賛されていたところです。見学だけして入る予定はなかったのですが、見た瞬間服を脱いでました。(笑)

宿の人に快く入浴をOKして頂き、ありがたく入らせてもらいました。

とにかく驚きました。この湯の良さを言葉でなんと伝えたら良いのでしょうか? 馬場温泉は源泉を3本持っており、1本は旅館部用に(以前レポートしたスペックのものです)、もう1本は旅館部のバックアップ用として確保してあり、普段は捨てているそうです(もったいない!)。

←捨てられている源泉。熱めの湯です。

そして一番古い源泉が母屋のすぐ裏に湧いているもので、それが20mぐらいの距離を引き湯され何の手も加えられずに共同湯に注がれています。ここ何十年もパイプの手入れなどしたことがないそうです。鳴子にしては大変珍しい湯です。ここから源泉が湧いています。(右の写真)
この共同浴場、たたずまいといい、内部の様子といい鄙び好きには失禁ものですが、湯はそれを更に上回る良さです。湯の色は黒っぽい透明の湯で湯温はやや熱めながら、浸かっているほどに小さな気泡が体に無数にまとわりついてきます。そして気泡が付くほどにぬめり感が増してきて、体中がぬるぬるしてきます。くーっ!気持ちがいい!!
温めの温泉で気泡がたくさんつくのは結構ありますが、これだけの高温泉では珍しいと思います。とにかく泉質云々を超越して浸かるほどに心地よいのです。湯上がり後に書いた私のメモにも「説明不能」と書いてました。とにかく旅館部に引かれている湯とは全く別物と思った方が良いと思います。ここに入らずして東鳴子の湯は語れないと言い切ってしまうほど、すばらしい湯です。
例の「日本列島2500湯」の松田さんも、ここの湯に感動して2度ほど浸かっていったそうです。しかし、「新聞掲載時期等、その後何も連絡がない」と宿の人は、少し憤慨してました。
この共同浴場は宿の人に話しをすれば入れてくれそうな雰囲気でしたが、旅館部で入浴料を払い、お願いしてこの共同浴場の湯に浸からせてもらうことをお勧めします。完全な混浴の上、外からも見えますので昼間は女性はきついかもしれません。ただ、夜間は地元の人や旅館の家族の人が入るので断られるかもしれません。

←この家の子供さんです。「毎日、ここの湯に入っているよ。とってもいい湯だよ。」と明るく話してくれました。それにしても羨ましすぎるなあ。

私も機会があれば夜間に裸電球の下でゆったりのんびり極楽気分で、もう一度浸かってみたいです。ああ、また行きたくなった!!(1998/12/29/AM11:00)


(念願の宿泊)

日本から暫く離れてしまうことになり、日本での思い出作りのために宿泊先をいろいろ検討しました。その結果思い切って馬場温泉に宿泊してみることにしました。ここの庭の共同浴場には何度も日帰りで入浴していましたが、念願の深夜に裸電球の下でこのお風呂に入ってみたい!という念願をかなえることにしたのであります。(高笑)
馬場温泉に来るときはいつも真っ直ぐに庭の湯小屋に入っていたので気がつきませんでしたが、旅館部の方もなかなか立派な建物でした。内部もかなり綺麗で新しくてちょっとびっくりしました。まったく鄙びた感じはしません。外は冬モード全開でしたが、部屋は暖かく非常に快適でした。
待ちに待った裸電球の下での入浴です。しかも湯小屋の周りは雪だらけで、今晩も雪が降り続いています。湯小屋からは大きなツララがぶら下がっています。そんな中本館から下駄をつっかけて、先客が入っていないのを確認して湯小屋に飛び込みます。いつもの素敵な浴槽が私を待っていてくれました。さすがにこれだけ冷えるとお湯からの湯気もかなり立ち上ってきます。
湯小屋は風通しがいいので浴室内が曇ってしまうことはないのですが、裸になると相当に寒いです。浴槽からお湯を汲みかけ湯をします。肩や背中があちちちに感じます。実際はそれほど熱くはないのですが、冷えた身体にはとても熱く感じてしまいます。そろりそろりと身体をお湯に沈めていきます。モモのあたりがピリリとする感じもしますが、段々慣れてきます。

湯面から首だけ出して暫くの間ため息をつきながらお湯に浸かり続けます。しーんと静まり返った湯小屋の中でお湯の注ぐ音と時折吹き付ける風の音だけがします。外が雪だというのに身体は相当に温まってきています。ふと浴槽の中を見ると身体中が既に気泡にびっしりと包まれています。払っても払っても気泡がしつこいくらいに身体に纏わりついてきます。いやあ、気持ちがいい!素晴らしい!

10分もお湯に浸かっているともうヘロヘロになりお湯から上がってしまいます。するとたちまち湯小屋内を吹き抜ける木枯らしが身体の熱を奪っていきます。 1分もすると火照っていた身体は次第に冷えてきてしまいます。またお湯にどぶんとつかり裸電球を眺めながらお湯に浸かります。トドになりたかったですがさすがに直ぐに寒くなってしまいます。しかし、ここのお湯はホントに素晴らしいです。魔力のような魅力を持っているのではないかと思えるくらいです。鳴子の温泉へは随分と通っていますが、最初から今まで印象の変わっていないお湯はこの馬場温泉川渡共同浴場のお湯くらいかもしれません。宿泊したこともあり、この素晴らしいお湯に何度も何度も浸かり続けてしまいました。
今回は二食付きでの宿泊でした。どんな料理が出てくるのか見当もつきませんでしたが、豪華ではないものの作りたてのものが直ぐに出てきますのでとても美味 しくいただくことができました。あのお湯に倒れるくらい浸かれた上、施設も快適で食事内容も良いとなれば馬場温泉は文句なく宿泊施設としても大推薦できる と思います。ヨーロッパから日本に帰国したらまたのんびり宿泊しに来てみたいです。その時が待ち遠しいです(2008/02/16/Silent and Wonderful Midnight)


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