大沢山温泉


大沢山温泉 「大沢館」 (宿泊)    
源泉名 :大沢山温泉
泉質 :ナトリウム-塩化物炭酸水素塩泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
     
泉温 :28度C     成分総計 1,489.2mg/kg    
:無色透明 臭い :微温泉臭 :微甘味      
 
毎年恒例になってしまった私の奢りシリーズ中棚荘白根館、今年は新潟県の大沢山温泉「大沢館」です。まず駐車場に車を停めた瞬間から宿全体から期待できそうな感じがします。外観がとにかく素晴らしいです。かつての豪農の家を移築したような存在感のある堂々とした建物です。  
玄関をくぐると御主人が迎えに出てくれました。子連れは私たちだけだったのか「熊谷さんですね」と名前を言い当てられました。こんな経験は始めてです。この御主人とは館内を見学中に何度も出会いました。これほどこまめに館内を廻っている旅館のご主人は少ないのではないでしょうか。館内も木のぬくもりが溢れたもので、太い黒光りする柱やピカピカに磨き上げられた廊下や階段が目に付きます。手入れの良さが際立っています。
   
肝心のお風呂ですが内湯×1と露天×1があります。それぞれ離れた所にありますので一旦着替えをしないといけません。内湯は10人ぐらいが入れる石造りの浴槽で無色透明のお湯が溢れています。大きなガラス張りになっているので露天の感覚で浸かることができますので、雪の季節はさぞかし見事な景色だと思われます。浴室の天井も高く立派な梁が渡してある堂々たる湯小屋となっています。

お湯を取り巻く雰囲気はかなりよいものがあります。お湯は無色透明のさらりとしたもので、少しのぬめり感があるもののあっさりしています。特別な入浴感はありませんが、何というか旅館全体を包みこんでいる雰囲気がとても良いので、この程度のお湯でも納得してしまい何度も浸かってしまいます。これは宿泊すればこそ感じ取れるもので、立ち寄り入浴(「大沢館」は不可)だけでは絶対にわからないものだと思います。

露天は屋根付きの半露天のもので、本館から廊下を渡っていきます。その廊下にたくさんの大根が干してありました。
お風呂は石造りで、浴槽の縁だけ桧でできています。内湯よりはお湯が熱めになっており、こちらの方が入り心地は良いです。まあ、とにかくここの宿は泉質がどうのこうのというよりは、のんびりするのが一番なのでお風呂が空いていることもあり、何度も何度も浸かりました。ここのお湯はお肌系には良いらしく、浴後のつるつる感はかなりのものがあります。
とにかく民芸調になりがちなところを、落ち着いた田舎風の雰囲気にうまく演出されており、この宿にいるだけで気分が和んでしまうような感じになります。玄関の横に季節の果物(りんご、なし、柿)が冷やしてあり、宿泊者は自由にとって食べることができます。  
その横には囲炉裏のある部屋があり、お茶をいただいたり餅を焼いてて食べることができます。この部屋は何とも言えないくらい居心地が良いですよ。
他にも露天風呂へ行く途中に甘酒と味噌田楽が用意してあり、これらも自由に食べてもよいのです。
当然我が家のような貧乏家族は元を取るべく、たらふくいただいたのは言うまでもありません。風呂上がりに飲むあったかい甘酒は結構いけますよ。
食事は田舎料理を想像していましたが、割と凝ったものがでます。(左の写真にあと2〜3品付きます)海の幸が多いのがちょっと気になりますが、質・量とも満足のいくものです。とりわけ魚沼産コシヒカリ100%のご飯は美味いです!これは絶品だと思います。
細かいことですがアメニティ・グッヅも充実しておりタオル・歯ブラシは当然としてもヘチマ・軽石・足袋がついていたのにはちょっとびっくりです。
また、料金も良心的で通常幼児にご飯や布団もなしで予約しても何がしか料金を取られるのですが、いろいろサービスしてもらったのに無料でした。小さな子供連れでも安心して宿泊できます。ここは妻もかなり気に入り、また来ようと思う数少ない旅館の一つとなりました。(2000/11/25)

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