岡山県の温泉
奥津温泉「奥津荘」(宿泊)
源泉名:奥津温泉奥津荘源泉
泉質:アルカリ性単純泉
泉温:42.0度C pH:9.1
色:無色透明 臭い:微硫黄臭 味:微甘味
奥津温泉にある老舗旅館です。割と高級チックな旅館なのですが、今回は思い切って宿泊してここのお湯を心行くまで堪能することにしました。ここの旅館の目玉は何と言っても足元自噴泉の「鍵湯」です。「鍵湯」は数百年も前から続くこのお湯はかつては藩主が独り占めして使っていたという謂れのあるお湯です。
今回訪れてはじめて知ったのですが、目玉の「鍵湯」は夜の8時を境に朝の8時まで何と女湯になってしまうと言うのです!せっかく「鍵湯」で一晩中トドになってお湯を楽しもうという思惑はいっぺんに崩れてしまいました。(涙)(涙)(涙)あんまりです。宿に着いたのは夕方の6時過ぎで直ぐに食事を出してもららって、7時半にやっと食べ終わり「鍵湯」に浸かれたのはたったの30分でした!
「鍵湯」へ向かうアプローチからして期待を裏切りません。浴室に入ると階段を下りて浴槽に向かうシステムなのです。これだけで半分は名湯に当たったようなものです。(にやり)浴室も階段を下りていくアプローチです。浴槽は10人くらいが入れる広さで、浴槽の中は川底のような感じがし大きな石がゴロゴロしています。無色透明のお湯が浴槽からザコザコ溢れ出て豪快な掛け流しになっています。しかも湯口はどこにもありません。これはいいなあ!
浴槽内をよく見ると石の間からお湯が出てくるところがあります。それとは別にパイプからお湯が出ているところもあります。このパイプから出てくるお湯の量が一番の多いようです。しかし、この浴槽のお湯は素晴らしい!。とろみ感のある熟成したお湯で浸かっていてホントにホントに気持ちがいいです。
ちょっぴり熱めに感じるお湯にとっぷりと浸かっていると体中に気泡がくっついてきてアワアワになってきます。お湯からはちょっぴり硫黄臭のような臭いが感知できます。いやあ、素晴らしいお湯です。浴槽から溢れ出るお湯を背にトドになります。いやあ気持ちがいい!最高です!
もう一つの浴室は「鍵湯」の隣にありお風呂は「立ち湯」と言います。ここも浴槽の底は石が敷かれており、石の間からポロローンとお湯が気泡混じりで出てきますが、パイプからも勢いよく出ています。この浴槽は「立ち湯」の名前のとおり立って入るほど深いつくりとなっています。手すりが付いておりそれにすがって立ったまま入ります。
お湯は新鮮さは十分に感じられるものの臭いはほとんど感じられず気泡もくっつきません。残念ながら「鍵湯」ほどは良くないですが、それでも十分に素敵なお湯です。あと2ヶ所ほど貸しきり風呂があります。
「鍵湯」の隣にある貸切風呂の「泉の湯」がなかなか素晴らしいです。2人くらいが入れる小さな浴槽に「鍵湯」源泉が溢れています。ここも浴槽の底から源泉が投入されていいますがその鮮度が抜群に良いのです。小さな気泡がポコポコと舞い上がり、浴槽のお湯に使った瞬間に体中がアワアワになてしまいます。
お湯も熱めに感じられ浴槽が狭い分一番鮮度が良いように思われます。ここは「鍵湯」と遜色のないお湯のレベルだと思います。大変気に入ってしまいました。ここのお風呂のおかげで「鍵湯」に思う存分浸かれないというフラストレーションが埋め合わせできました。とにかく浸かり心地がよくしかも独占して入れるのでこれはこれでとても良かったです。
もう1ヶ所の貸切風呂は3~4人が入れる広さの普通っぽい感じのお風呂です。この旅館の中ではやや鮮度に欠けるようなお湯が張られてあり特別な感じではなかったです。
食事は料理自慢の宿ということでしたが、特別に素晴らしいというほどではありませんでした。宿泊料金がGWということもありかなりお高めだったのでそう感じましたが、通常料金だったら納得だったかもしれません。
総括すると 足元自噴というイメージからすると「鍵湯」は2~3ヶ所から自噴しているもののパイプから投入されている湯量が多いです。「立ち湯」は自噴にしているところがあるものの基本はパイプからの投入です。「泉の湯」はパイプから大量に気泡交じりの源泉が出てきてアワアワ。 足元自噴泉という割には浴槽の底から直に出ているところは少ないですが、お湯的には十分に満足でした。 鮮度がやはり素晴らしいので文句はないです。 (2011/04/29/Deep Midnight)